ニュードコットン製品について

はじめに:作ることを決めた経緯

こどもが着られる
世界いち安心な国産Tシャツを作る。

そんなことを考えはじめたのは、2023年の春のこと。

ぼくがちょうど40歳になる節目を迎えるにあたり、
「人生の折り返し」という言葉をやけに強く意識している時期でした。

数年前に立ち上げたITの事業が軌道に乗り、
気心の知れた仲間と組んだ企画制作ユニットで
大好きなものづくりに打ち込む日々。
お客さんが喜んだり驚いたりしてくれるのが本当に嬉しかった。

「パパは、最高の仲間と毎日楽しくお仕事してるんだよ」

そう子どもたちに話しながら、実はずっと違和感がありました。
コロナ禍の流れでIT業界全体がリモートワークになってから、
“パパが最高の仲間と楽しそうに働く姿”は、
子どもたちの目にはまったく見せられていなかったから。

そんなある日、20ページほどの企画を書きはじめた。
「残り半分の人生に何を描こう」と考えて。

ぼくの2人の子どもはアトピー性皮膚炎を患っている。
それを完全に治すことはできないけど、
肌に触れるものを変えることで、炎症のリスクを抑えることはできる。
だからいつも我が子には“安心できる服”を選んできたつもりだったけど、
一口に「綿100%」と言ってもその背景は複雑だった。
そして本当に信頼できる認証のあるものは値段もとても高い。

調べれば調べるほど、
毎日着るものなのに手が届かない。
日々皮膚疾患と向き合っている親子のことを思うと、
自分のこと以上に、なんとか助けてあげられないかと思えてくる。

コットンの国内需要のほぼすべてを輸入に頼る日本。
戦争やパンデミックが起こり輸送コストが高騰すれば、
“綿素材の服を着ること”そのものが、
もっと遠いものになるかもしれない。

それなら、自分たちの手で作ってみようか。
服だけじゃなくて、それを作る仕組みそのものを。

愉快な未来を描いて
そこに向かっていく楽しそうな大人たちの姿を
子どもたちにリアルタイムで見せて行こう。
そんなことを企画書に書いたんです。

「お金を儲けるために!」じゃなくて
「もし本当にできたら、笑える」っていうのは
産業を作ろうっていうには、
ちょっと不純な動機かもしれないけどね。

はじまりました新連載。
ニュードの冒険の出発点にして目的地でもある「ニュードのTシャツ」。
それがどのようにして作られたのか。
こらした工夫や、込めた思いの一つずつをお話していきます。

毎週土曜18時の定期更新に、しばらくおつきあいください。

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